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NISAを始める前に!デメリットをFPが解りやすく解説

小峰一真
  • 資産運用

このコラムを読むと解ること
#NISAの仕組み#NISAのデメリット#NISAに向いている人

国の政策の後押しもあり、個人で金融投資を行う事に興味を持つ人が増えてきました。その中で「運用益非課税」「少額から始められる」といった、メリットを持つNISA制度が注目を集めています。NISAは初心者が行いやすい投資であることは間違いありませんが、始める前にデメリットを把握しておかなければ損する事もあるので注意しましょう。今回は、NISAを始める前に知っておくべきデメリットをFPが分かりやすく解説します。

NISAとは

NISAとは投資の後押しをするために、国が作った少額投資非課税制度です。NISAには一般NISAと「つみたてNISA」の2種類があり、どちらも運用益に対して非課税枠が設けられていて、長期的な投資に向いています。
このうち今回解説していく、一般NISAの概要を記載しますので確認してみましょう。

◆年間非課税枠:120万円
◆非課保有期間:5年間
◆投資可能商品:上場株式・投資信託など一般的な金融投資商品
◆投資方法:一括or積立
◆対象年齢:20歳以上(日本国籍保有者のみ)
◆「つみたてNISA」との併用はできない

この通り、一般NISAでは年間120万円までの投資で得た利益に対して5年間非課税制度が適用されるといった税制優遇のメリットがあります。
※一般的に投資で得た利益に対しては、20%程度課税される

また、利用する証券会社や銀行の商品にもよりますが、100円程度の少額からも始められるため、投資初心者にとって始めやすい制度である事は間違いありません。

NISAにはデメリットがある

投資初心者にとって嬉しいメリットがあるNISAですが、デメリットについても事前に把握しておきましょう。

一般NISAは、「つみたてNISA」と比較して大きな利益を得やすい反面、損をするリスクも高くなるという特徴があります。

その理由も踏まえて、見逃しやすい一般NISAのデメリットを紹介しますので参考にしてください。

商品選びに知識が必要

まずお伝えするのは一般NISAには、投資商品を選ぶ知識が無いと損をする可能性が高いというデメリットです。

通常「つみたてNIISA」だと、長期投資に向いている投資信託を金融庁が180銘柄まで絞ってくれています。

しかし一般NISAの場合、金融機関によって違いがあるとしても、2,500本以上の商品がある事が通常で、この中から自分に合う商品を見つけることは容易ではありません

そのため、世界各国の経済状況を把握し、投資商品に対する知識がなければ正しく投資は行えないでしょう。

人によって合う投資商品は違うため、投資の目的を明確にし知識をつけた上で一般NISAを始めるようにしてください。

他の口座と損益通算ができない

一般的に投資で利用される課税口座とNISA口座では、利益と損失を合算する損益通算が行えないという事も大きなデメリットですので、次の例を参考に把握しておくようにしましょう。

◆課税口座との損益通算が出来ない

課税口座同士であれば利益と損失を相殺できるが、元々非課税枠が設けられているNISA口座と課税口座では相殺不可

〇課税口座同士
・A口座:20万円の利益
・B口座:20万円の損失
・利益:0円
・税金:0円
※AとBの口座で損益通算が出来るため、課税の利益は0円となる

〇NISAと課税口座
・課税口座A:20万円の利益
・NISA口座:20万円の損失
・利益:20万円
・税金:4,000円
※NISAは損益通算が出来ないので、Aの利益20万円(税率20%程度)は課税対象となる
※損失を翌3年間繰り越せる制度も適応されない

このように、他口座との損益通算が出来ない事を把握せずに行っていると、予想以上に税金を支払う事になるので注意が必要です。

また、NISA口座で購入した商品を他の課税口座に移行する場合も、注意するようにしましょう。

その理由は、「課税口座に移したときの値段が買った値段とみなされる」ため、NISA口座で損失が出ていたとしても、課税対象になる事があるからです。

次の例を参考にして、注意するようにしてください。

〇NISA口座で損失が出ていても課税対象になる場合
・NISA口座で20万円分商品購入
・10万円に値下がりした状態で課税口座へ商品を移行
・移行した商品が15万円に値上がり
・移行後に値上がりした5万円が利益とみなされる
※5万円の20%→税金として1万円の支払い

NISAを利用していても、課税になるパターンを把握しておかなければ後で損をする事になるので、事前に把握した上で利用するようにしましょう。

NISAが向いている人

次に、一般NISAに向いている人を紹介しますので参考にしてください。

【NISAが向いているのはこんな人】

①預貯金をある程度持っている
 生活に影響しないまとまった預貯金があれば、投資に挑戦できる

②積立より一括投資をしたい
 積立で長期的な資産形成よりも、短期間で利益を出したいならNISAがおすすめ

③自分で商品を選んで買いたい
 積立NISAよりも商品数が多いNISAは、自分が好きな商品を購入しやすい

④株式優待制度を利用したい
 NISAの中でも個別の株式を購入できるのは一般NISAだけ

投資に対する考え方が上の4つに当てはまる人は、低リスクで始められる投資として、一般NISAがおすすめです。

繰り返しになりますが、上述したデメリットを踏まえた上で自分がどういった投資手法で資産形成をしたいかを、考えるようにしてください。

NISA口座の利用状況は?

最後に2022年現在の、NISA口座の利用状況を紹介していきます。

【2022年3月末時点】
◆NISA口座開設数:約1,700万口座
 ・一般NISA:約1,112万口座(買い付け総額:約25兆円)
 ・積立NISA:約586万口座(買い付け総額:約2兆円)

◆年代別利用割合
 ・20代:8.5%
 ・30代:15.5%
 ・40代:17.8%
 ・50代:17.4%
 ・60代:16.9%
 ・70代以上:23.9%

(参照)
target=”_blank”>NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について:金融庁 (fsa.go.jp)

日本の20歳以上の人口は約10,500人ですので、約16%(6人に1人)がNISA口座を開設しているという事が分かります。

また、上の利用状況から20代~50代までは年齢を重ねるごとに、利用率が増えていくという事が分かるでしょう。

これは年齢が上がるにつれて将来の資産形成について考え、本格的に行動する人が増えているという事を示しています。

こういった状況から考えると、NISAを利用できる20代のうちから本格的に投資を始めておくことの重要性が、見えてくるのではないでしょうか。

まとめ:プロのファイナンシャルプランナーと相談しよう

今回はNISAを始める前に知っておくべき、デメリットを紹介していきました。
あくまで、投資ですのでメリットだけという事はありえませんが、デメリットを想定した上で最善な投資方法を行えば良い結果を得られる可能性が高いでしょう。
一方で、自分のお金を失うかもしれないNISAに対して自信を持てない人もいるはずです。
そんな人は、お金と投資のプロであるファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。

この記事を執筆したカウンセラー紹介

小峰一真(こみねかずま)
2級FP技能士/証券外務員2種/住宅ローンアドバイザー| 明治大学政治経済学部卒業

大手国内証券会社、外資系保険会社を経て、前職では独立系FP事務所に創業から携わっていました。資金計画作成、住宅購入相談、資産運用、保険相談など全般的に得意で、セミナー講師も担当しています。趣味はゴルフと読書、スポーツ観戦(横浜Fマリノス、明治大学ラグビー部を応援!)です。

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