学資保険を検討している方必見!3つのデメリットをFPが徹底解説 | ファイナンシャルプランナー相談はマネープランナーズ

学資保険を検討している方必見!3つのデメリットをFPが徹底解説

山内壮
  • マネー
  • 子育て



学資保険を検討している方必見!3つのデメリットをFPが徹底解説

子どもが生まれた際、将来掛かる教育費を準備する目的として学資保険に加入される方が多いです。個別相談でも「子どもが生まれた場合、学資保険に加入するべきでしょうか?」と、よく質問があります。学資保険は、メリットもあればデメリットもいくつかあるので、今回は学資保険のデメリットについて解説していきます。

そもそも学資保険とは

本題に入る前に、学資保険の仕組みをお話します。
学資保険は、将来の教育費を積み立てながら、親や子どもに万が一があった場合に対しても保険金がもらえる生命保険です。

子どもが高校や大学の進学前や、大学在学中などに積立てたお金より、保険会社が運用して少し増えた学資金を受取ることができる商品が多いです。また、保険料を支払っている最中、契約者が万が一亡くなってしまった場合、それ以降の保険料は免除され、契約通り保険金を受取ることができます。子どもが亡くなってしまった場合は、それまでに支払った累計保険料分の死亡保険金がもらえる商品もあります。子どもの医療保険もオプションで付けることが出来ます。

計画的に教育資金を積み立てていく場合、有効な手段の一つとして検討する方もいらっしゃいます。しかし、次に書かれているデメリットを理解した上で検討すると良いでしょう。

デメリット①「返戻率が低い」

学資保険などの貯蓄系の保険で注目すべきところが返戻率です。返戻率とは、支払った保険料累計額に対して、将来いくら受け取ることができるか、という金額の割合を示した率のことです。

返戻率は、「受取総額÷支払総額×100%」という計算式で出せます。100%を下回れば元本割れということになります。この返戻率ですが、昔は高かったのですが、今は低金利時代の為、あまり魅力が無くなってしまいました。

更に、オプションで子どもの医療保障などを付けると、その分更に返戻率は下がってしまう為、加入する場合返戻率のシミュレーションを確認しましょう。

デメリット②「中途解約は元本割れの可能性がある」

学資保険のような貯蓄系の保険は、解約した時にお金が戻ってきます。これを「解約返戻金」と言いますが、学資保険を満期まで待たずに途中で解約した場合、それまで支払った総額よりも解約返戻金が少なくなる、つまり元本割れが起きる可能性があります。特に契約日から期間が短いほど元本割れの可能性が高いです。なので、契約時には保険料を払い続けることができるか、考慮していきましょう。無理しないようすると良いでしょう

デメリット③「インフレに対応していない」

インフレとはモノの値段が上がり、お金の価値が下がることです。例えば、コーヒー1杯の値段が毎年2%の物価上昇で30年続いたとすると、400円の値段が約710円になる、ということになります。支出が増えた分収入も増えれば良いのですが、学資保険はどうでしょうか?学資保険は契約時の利率が固定されます。今後物価が上がった場合でも、契約で決まった学資金の額は変わりません。つまり、将来もらえる学資金の価値が下がってしまう、ということです。インフレで目減りした分について、別で用意する必要があります。

このように学資保険のデメリットがある中、理解した上で検討しましょう。

学資保険を検討する場合

教育資金を貯める為に学資保険があるのですが、学資保険だけでも多くの保険会社がご案内しています。その中でどのような学資保険を選んだら良いのでしょうか?また、学資保険以外に教育資金を貯める方法はあるのでしょうか?学資保険を検討するにあたって、以下のポイントを考慮した方が良いです。

学資金をもらうタイミング

一般的に、お子様の教育費で一番費用が掛かると言われているのが大学進学時です。ですので、多くの学資保険では大学進学時にもらえるよう、17歳や18歳で学資金をもらう設定になります。しかし、海外留学、私立、習い事や部活など、もしかしたら早めに学資金が必要になるかもしれません。なので、教育費のシミュレーションを行い、「いつ」「どれくらい」教育費が必要になるのか、ご自身の収支の推移と共に確かめると良いでしょう。

貯蓄の方法

上記のデメリットで「返戻率が低い」と書いたが、他の返戻率が高い商品を学資保険代わりに備えることも有効な手段です。例えば、

低解約返戻金型終身保険
保険料払込終了後に解約すると、通常の貯蓄系の保険より解約返戻金が多く受け取れる保険

外貨建保険
高い利回りで運用でき、円建保険に比べて解約返戻金が多く受取れる保険

変額保険
株式や債券を中心に運用し、運用の実績に応じて解約返戻金が増減する保険

などがあります。
学資保険と違うところは、親が保障の対象になり、子どもは対象ではないという点です。また、学資保険をもらうタイミングを細かく設定しないと、大学進学前などにもらうことが出来なくなってしまうので、注意が必要です。
返戻率を取るか、保障を取るかで、商品を選んだ方が良いでしょう。

まとめ

学資保険のデメリットを考え、自分に合っているのか考えましょう。そして早くから準備することをオススメします。運用を早めに行うことで、少しでも返戻率を高くすることが出来る為です。妊娠中から加入できる学資保険もあります。

しかし、「いくら」「いつ」「どうやって」教育資金を貯めたら良いのか分からない方は、一緒に将来掛かる教育費を確認し、本当に学資保険が必要なのか、という判断も含めてFPに相談しましょう。より具体的に自分に合った備え方が分かります。

この記事を執筆したカウンセラー紹介

山内壮(やまうちそう)
2級ファイナンシャルプランニング技能士/AFP/トータルライフコンサルタント

大手金融機関に通算5年間勤務した後、より多くのお客様と「家族のように」解決策を1つずつ大切に話したい、
という想いからファイナンシャルプランナーに転身。
自身も1歳の子供のパパとして子育てに仕事に奔走しています!

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