自転車事故の高額賠償に備える方法 | ファイナンシャルプランナー相談はマネープランナーズ

自転車事故の高額賠償に備える方法

小峰一真
  • 保険

自転車は手軽な乗り物で、世代を問わず多くの人が移動手段として利用しています。しかし、ひとたび事故を起こすと、場合によっては高額な損害金を請求されることがあることをご存じですか?今回は、自転車事故と被害者からの高額賠償にどう備えればいいか詳しくご紹介します。

自転車事故の高額賠償が増えている

警視庁などの調査によると、平成30年の東京都内での自転車事故の件数は1万1771件で、前年より822件増、一昨年より1354件増と増加傾向にあるそうです。

自転車事故による事故は、打撲やかすり傷といった軽傷で済むこともあれば、骨折、意識不明、最悪の場合死亡などの重大な結果を引き起こすこともあります。

例えば、11歳の男子小学生が夜間に自転車を走行中、道路を歩行していた女性衝突し、女性は一命をとりとめたものの、植物状態となった事故では、加害者である小学生の母親に対して9520万円の損害賠償金の支払いが命じられました。判決が出た時には事故からすでに4年経過していましたが、なおも意識が戻らない状態が続いていたことから、このような高額な損害賠償金が認められたとされています。

他にも、自転車で走行していた女性が、路地から歩いてきた被害女性と衝突し、足の骨を折る重傷を負わせた事故では、1706万円の損害賠償金の支払いを認める判決が出ました。死亡事故でなくても、結果が重大であれば、高額な損害賠償請求をされる可能性は非常に高くなります。

このようなとき、自転車保険に加入していれば、保険会社の負担で損害賠償金を支払ってもらえるので安心です。高額賠償に備えるには、自転車保険への加入が必要不可欠といえます。

自転車事故の高額賠償に備える方法は保険加入がおすすめ

自転車による重大事故が増えていることを受け、多くの損害保険各社で自転車保険の取り扱いが始まっています。しかし、自動車保険ほど広く認知されていないのが現状です。

自転車を購入したときに、販売店で自転車保険への加入をすすめられた経験がある方もいらっしゃるでしょう。自転車での事故のリスクを把握できていないために、その場では保険への加入を断る方がほとんどかもしれません。しかし、万が一自転車事故を起こして高額賠償をしなければならなくなったとき、自転車保険は必ず役に立ちます。

最近では、自転車保険の加入が義務付けられている自治体も増えています。実際に東京都では、都内における自転車事故が増加傾向にあることを受け、自転車を利用する都民に対して保険の加入を義務付ける方針を固めました。

上手な加入方法

自転車保険は、自動車保険や生命保険などと比べても価格が非常にリーズナブルです。例えば、楽天サイクルアシストという自転車保険は月々わずか135円で損害賠償金1億円まで保障、弁護士による示談代行や自転車事故以外の事故やけがにも対応しているので非常にお得な保険と言えます。

自転車保険に加入するには、インターネットやスマートフォン、コンビニのプリンターから申し込みが可能です。インターネットやスマートフォンで申し込む場合は保険料をクレジットカードで、コンビニを利用する場合はレジで支払えます。

他にも自動車の任意保険で特約として個人賠償責任保険を付することもできるので、任意保険を選ぶ際に考慮すると良いでしょう。

まとめ

自転車保険は、自動車保険と比較してもまだまだ認知度が低く、その重要性にも関心が向けられていません。しかし、個人が社会生活を送る上で、万が一自転車事故の高額賠償に備えるには必須の保険といえます。

自転車保険はどの保険会社も比較的低価格で加入できるので、保障内容と金額を含めてぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

〇お客様にも自転車事故に会われた方がいらっしゃいます自転車事故について

この記事を執筆したカウンセラー紹介

小峰一真(こみねかずま)
2級FP技能士/証券外務員2種/住宅ローンアドバイザー| 明治大学政治経済学部卒業

大手国内証券会社、外資系保険会社を経て、前職では独立系FP事務所に創業から携わっていました。資金計画作成、住宅購入相談、資産運用、保険相談など全般的に得意で、セミナー講師も担当しています。趣味はゴルフと読書、スポーツ観戦(横浜Fマリノス、明治大学ラグビー部を応援!)です。

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