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外貨建て保険の3つのデメリットを紹介

小峰一真
  • 保険
  • 資産運用

外貨建て保険には、高い利回りなど魅力的な点もありますが、その反面、デメリットを知らなかったことにより、加入を後悔するケースが少なくありません。今回は、外貨建て保険の3つのデメリットを解説します。

外貨建て保険とは

保険会社は、契約者から払い込まれた保険料を運用し、運用から生じた利益を保障や各種商品の返戻時の上乗せなどに充てています。
運用先は、国債など手堅い国内の金融商品が大半ですが、中には、外貨建ての金融商品で保険料を運用する外貨建て保険というものがあります。

外貨建て保険は、長引く低金利によって、円建て保険よりも利回りが良いことで知られる人気の商品ですが、その一方でデメリットもあります。

外貨建て保険の契約は、デメリットもしっかり把握した上で判断することが重要です。

外貨建て保険のデメリット

外貨建て保険の主なデメリットをご紹介します。

外貨建て保険のデメリット①為替変動のリスクがある

外貨建て保険は、契約者が円で払い込んだ保険料を外貨に両替し、運用益を還元するときはさらにその外貨を円に両替するという手続きが行われます。この時発生するのが、為替変動リスクです。

たとえば、1ドル100円の為替レートで、100万円(1万ドル)で運用を開始したところ、年5%の運用益が上がり、資産総額が1万500ドルに増えたとします。

ところが、これを円に換算するときの為替レートが1ドル97円に下がっていた場合、資産総額は101万8,500円です。
運用成績は年5%というかなり魅力的な成果を上げているのに、実際の利益は2%未満となります。
外貨建て保険では、為替変動のリスクは契約者が負うため、計算上の運用益よりも実質の運用益は低いということが起こり得ます。

外貨建て保険のデメリット②「元本保証」なのに「元本割れ」が起こる

外貨建て保険のうち「元本保証」を掲げる商品がありますが、これは外貨ベースでの元本保証とする場合が多いため注意が必要です。
たとえば1ドル100円の為替レートで、1万ドルの運用を開始した場合、元本の1万ドルは保証してくれたとしても、円換算時の為替レートが下がれば元本割れは起こり得ます。

「元本保証」と聞いても、しっかり内容を確認して判断することが大切です。

外貨建て保険のデメリット③手数料がわかりづらい

どのような金融商品でも、運用を任せる以上は、運用のための手数料がかかりますが、とりわけ外貨建て保険には、非常に多種の手数料がかかります。

為替手数料、保険契約のための手数料、資産の運用料、保証料、その他わかりづらい諸費用が色々と設定されていることが特徴です。
これらの手数料が差し引かれて保険料が運用されるため、実際は、損益ゼロからのスタートではなく、手数料の分だけマイナスの状態から運用されていることは認識しておく必要があります。

もちろん円建て保険であっても、保険会社の運営のための手数料は保険料に内在しているので、外貨建て保険だけが高コストの商品になるわけではないのですが、円建て保険にはない独自の手数料が設定されている上、その内容や発生のしくみがわかりづらいこと、さらに販売員の説明不足、前述の為替変動リスクなどが相乗して、「思いのほか高額な手数料がかかる保険」「受取額がわかりにくい保険」というイメージが強まっていると考えられます。

以下
受取時の金額が確定出来ない
為替にドキドキする事になる

まとめ

外貨建て保険のデメリットは、その仕組みに対する説明が不足していることによって生じている場合も多いです。聞いていなかったリスクを負わされたり、認識していなかったコストがどんどん差し引かれたりすれば、誰であっても不安になります。しかし、販売時はどうしても商品の魅力がクローズアップされるため、偏った情報で加入してしまうケースは少なくありません。
外貨建て保険は、メリットもデメリットも把握した上で、それが許容リスクの範囲内かどうかを見極める必要があります。
外貨建て保険の検討をされている方は、一度、中立的立場のFPにご相談ください。

この記事を執筆したカウンセラー紹介

小峰一真(こみねかずま)
2級FP技能士/証券外務員2種/住宅ローンアドバイザー| 明治大学政治経済学部卒業

大手国内証券会社、外資系保険会社を経て、前職では独立系FP事務所に創業から携わっていました。資金計画作成、住宅購入相談、資産運用、保険相談など全般的に得意で、セミナー講師も担当しています。趣味はゴルフと読書、スポーツ観戦(横浜Fマリノス、明治大学ラグビー部を応援!)です。

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