【FP目線で解説】投資信託の見分け方①投信の種類をやさしく解説 | ファイナンシャルプランナー相談はマネープランナーズ

【FP目線で解説】投資信託の見分け方①投信の種類をやさしく解説

小峰一真
  • マネー
  • 資産運用

このコラムを読んで解ること
#投資信託とは#投資信託の選び方#投資信託の運用方法

投資信託は、運用手法によって「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2つにわけることができます。それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説しているので、投資信託を選ぶ際の参考にしてみて下さい。

1.投資信託の特徴

投資信託とは、投資家から集めたお金を運用の専門家であるファンドマネージャーが株式や債券などで運用する金融商品です。主なメリットは次の3つがあります。

(1)少額で始めることができる
通常の株式投資や債券投資では、数十万~数百万円の資金が必要です。しかし、投資信託なら1,000円や1万円から始めることができ、最近では100円から購入できるネット証券もあります。少額から気軽に投資を始めることができるのは大きなメリットです。

(2)専門家に任せることができる
経済や金融の知識を身につけた専門家である「ファンドマネージャー」が投資家に代わって運用をしてくれます。投資に必要な知識やテクニックがなくても資産運用を行うことができます。

(3)分散投資ができる
投資信託では、投資家から集めた資金で株式や債券など複数の資産に分散投資します。分散投資には、リスクを軽減させ大きな損失を避ける効果があります。個人で複数の資産に分散投資するには多くの資金が必要になりますが、投資信託なら少額で分散投資ができるのです。

ただし、リスクを軽減することはできますが、株式や債券などに投資する金融商品なので、元本保証ではないことに注意しましょう。

2.投資信託の運用方法による見分け方

投資信託は、運用方法によって次の2つに分類できます。

・インデックスファンド

・ アクティブファンド

それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。

(1)インデックスファンドのメリット

インデックスファンドとは、日経平均株価やTOPIXなど特定の指数と同じような値動きを目指す投資信託です。主なメリットは次の2つです。

① 指数に連動するので値動きがわかりやすい

「日本株に投資したい」と考えた場合、個別株だと3,656銘柄(2019年3月時点)もあるので投資対象を決めるのは大変です。しかし、「日経平均株価」や「TOPIX」など株価指数に連動するインデックスファンドなら値動きもわかりやすく、幅広い銘柄に分散投資することができます。

② コストが安い
ほとんどのインデックスファンドは購入時の手数料が無料(ノーロード)です。また、保有している間にかかる信託報酬も安く済むものが多いのも特徴です。

信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうために経費として、保有している間ずっと支払い続ける費用のことです。投資信託の種類によって異なりますが、年0.5~2.0%程度が一般的です。

インデックスファンドも信託報酬がかかりますが、指数に連動するというシンプルな仕組みのため、アクティブファンドに比べると低く抑えられています。

デメリットについても確認しておきましょう。

(2)インデックスファンドのデメリット

インデックスファンドは、「市場平均並み」の運用成果を目指します。そのため、市場平均以上の利益を求める場合には、インデックスファンドを保有することは向いていません。

(3)アクティブファンドのメリット

アクティブファンドとは、対象企業の調査を行い、日経平均やTOPIXなど指数を上回る運用成果を目指す投資信託です。主なメリットは以下のようになります。

① アクティブファンドは種類が多い
インデックスファンドは指数に連動する運用なので、わかりやすい反面どのインデックファンドでも運用手法に大きな違いはありません。しかし、アクティブファンドでは運用手法に多くの種類があります。主な手法は次の4つです。

・トップダウンアプローチ

マクロ経済から分析して銘柄を選定する手法

・ ボトムアップアプローチ

個別企業に対する調査を重ねて銘柄を選定する手法

・グロース投資

株価の水準より、初来の成長性が期待できる銘柄に投資する手法

・バリュー投資

株価が割安と判断される銘柄に投資する手法

② 指数以上の利益が得られる可能性がある
インデックスファンドは指数が対象なので、数百~数千銘柄に分散投資しますが、アクティブファンドではインデックスファンドより銘柄を絞り込んで集中投資します。そのため、大きな利益を狙うことができる可能性が高まります。

(4)アクティブファンドのデメリット

しかし、集中投資によって下落局面では損失が膨らむこともあります。また、アクティブファンドでは銘柄選定に時間や手間をかけているので、購入時の手数料は3%、信託報酬も2%程度かかるものが多く、コストがかかります。

最後にインデックスファンドとアクティブファンドの比較表を確認しましょう。

3.まとめ

今回は投資信託を運用手法にわけて解説しました。具体的には次の2種類です。

1.インデックスファンド
2.アクティブファンド

投資初心者の方は、低コストでリスクが低いインデックスファンドから始めることをおすすめします。そして、投資信託の運用に慣れたら、種類が豊富なアクティブファンドを検討してみてもいいでしょう。

この記事を執筆したカウンセラー紹介

小峰一真(こみねかずま)
2級FP技能士/証券外務員2種/住宅ローンアドバイザー| 明治大学政治経済学部卒業

大手国内証券会社、外資系保険会社を経て、前職では独立系FP事務所に創業から携わっていました。資金計画作成、住宅購入相談、資産運用、保険相談など全般的に得意で、セミナー講師も担当しています。趣味はゴルフと読書、スポーツ観戦(横浜Fマリノス、明治大学ラグビー部を応援!)です。

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