かんぽ生命の不正契約問題について

将成吉村
  • その他
  • 保険

かんぽ生命の不正契約問題が広がりを見せています。当初、数千件とされた不適切な契約は、過去5年分の契約(約3,000万件)を対象とする大規模な調査へと発展しました。今回は、かんぽ生命の不正契約問題の内容や、今後、私たちが日常でどのようなことに気をつけるべきかということを考えていきます。

かんぽ生命が揺らいでいる

かんぽ生命の不正契約の1つは、「乗り換え潜脱(せんだつ)」と言われる販売員の契約件数稼ぎの手法によるものです。

通常、保険契約を乗り換えるときは、旧契約の解除と同時に新契約の保障がスタートするように行われます。
ところがこの通常の乗り換えは、かんぽ生命保険の社内基準では「乗り換え」として新規契約にカウントされないため、わざと旧契約を解除を遅らせて新契約を締結させたり、旧契約を解除してからしばらく間を開けて、新契約を締結させるといった「乗り換え」を「潜脱」する手法が行われていました。

前者には、過剰な保障を押し付けて保険料の二重払い状態を作りだすという問題点があり、後者は、無保険期間が生まれる上、新規契約時には既往症によって同じ条件の保険に加入できなくなる場合もあるという問題点があります。

中には、そもそも乗り換えの必要がなく、特約の変更だけで解決できた保険もあったようです。顧客にとってはどれも不利益となる、悪質な手法と言わざるをえません。

なぜ不正契約は起こったのか

一連の不正契約の原因は調査中です。
日経新聞によると、7月31日、日本郵政グループは、かんぽ生命保険の不適切な契約問題を受けて過去5年分の約3,000万件について調査を開始することを発表しました。不適切だった可能性のある契約はすでに18万件を超えているとのことで、現在、顧客に対して書面による意向確認等の対応と原因調査が進められています。

日経新聞

そして早急な調査結果の発表と顧客への誠意ある対応が待たれる中で、かんぽ生命に新たな疑惑が噴出しています。
西日本新聞によると、かんぽ生命では、遅くとも昨年6月の段階で、一連の不正販売問題を幹部が把握していた可能性があるとのことです。

西日本新聞

一連の不正な契約問題は、販売員個人の営業手当欲しさばかりではなく、過剰なノルマや、不正契約を見抜けなかった管理体制が温床となっていたのではないかと指摘する声も既に上がっています。

これまで幹部は、不正販売問題の重大さを認識したのは今年6月であると説明しているため、今後は経営陣の責任についてさらなる追及が行われるでしょう。

不正契約から自分を守る方法

保険は、販売員に新規契約の分だけ手当が支払われますから、どの保険会社の販売員も一生懸命に勧誘してきます。中には、その人に本当に必要かどうかは二の次で、ノルマのために勧誘してくる販売員もいます。

販売員に勧められるまま、同じような保険にいくつも加入している方は少なくありません。
「今入院したら、日額いくら保険金が支払われるか」「今亡くなったらいくら生命保険金が支払われるか」と尋ねられて、さっと答えられない方は要注意です。

不要な保険の勧誘に惑わされないためには、「本当にその保険が自分に必要か」という視点をもたなくてはいけません。そのためには、いくら保障が必要かを把握しておくことが大切です。

必要な保障額は、貯蓄の状況、家族構成、年齢などで変わります。自分や家族に必要な保障額を知りたい方は、保険契約と利害のない、中立的立場のFPに意見を求めるとよいでしょう。

まとめ

保険でカバーしなければならない必要な保障額は人によって異なります。ある程度までなら公的な保障も受けられるため、すべての人が必ず加入しなければならないものでもありません。
「今の保険を見直したい」、「自分にいくら保障が必要か知りたい」という方は、FPに相談しましょう。

カウンセリング相談